傷あと
どんな病気?
傷とは外力により生じた組織の損傷であり、傷や怪我と言われます。
形成外科では特に顔面や手足の傷を扱います。
傷の原因やその状態によって細かく分類されます。
切創(きりきず)、擦過傷(すりきず)、裂創(皮膚がさけたきず)、刺創(刺しきず)、咬傷(咬みきず)などがあります。
傷をきれいに治すには初期の治療が大切です。
細菌の繁殖(感染)がある場合は傷の治りが悪くなったり、傷あとが目立ちやすくなります。
傷は線維組織で修復される創傷治癒過程を経過して治癒しますが、その修復された部分を瘢痕(傷あと)と言います。
傷あとができて間もない頃は、炎症を伴い赤色で硬くかゆみがあります。
通常は3〜6ヶ月くらいで炎症も消退していき、白色で柔らかい成熟瘢痕になります。
その過程が長引き、線維芽細胞の増殖が持続するものを肥厚性瘢痕と言います。
原因
低栄養、糖尿病、ビタミン不足、血行不良があると傷の治りが悪くなります。
また傷に感染、無理な緊張、壊死組織がある場合も治りが悪くなったり肥厚性瘢痕となることがあります。
治療
必要に応じて皮膚縫合や傷の洗浄を行い、早期治癒を目指します。
単に創の閉鎖だけでなく、できるだけ傷あとが目立たずきれいに治るように治療していきます。
傷がふさがった後は紫外線予防、テーピング、圧迫療法などを行います。
※ 受傷時は患部を清潔なガーゼで圧迫保護し、できるだけ早い治療を受けるようにしてください。